最高裁判所第三小法廷 昭和23(れ)1964 判決
主 文
原判決を破毀する。
本件を札幌高等裁判所に差戻す。
理 由
弁護人村瀬直養の上告論旨及被告人両名の上告論旨はいずれも末尾添附別紙記載
の通りである。
原審が刑の執行猶予を言渡さないこと其他量刑の不当を批難する主張は上告の理由
とならないこと当裁判所の既に繰返し判例とする処で、弁護人の詳細なる論旨に拘
わらずなおこれが変更の要を見ない所論刑訴応急措置法の規定が憲法違反のもので
ないことは当裁判所大法廷の判例とするところであつてなお変更の要を見ない。(
昭和二三年三月一〇日言渡同二二年第四三号大法廷判決)従つて論旨はいずれも理
由がないしかし職権を以て調査すると原審公判調書によれば原審最終の公判審理に
列席した判事はA、B、Cの三名であるに拘わらず原判決書に署名した判事はA、
C、Dの三名であり、審理に関与しなかつた判事が判決に関与したことがわかる。
これは本件に適用される旧刑事訴訟法の下において絶対破毀理由であるから原判決
は破毀を免れない。
よつて最高裁判所裁判事務処理規則第九条第四項旧刑事訴訟法第四四七条第四四
八条の二に従い主文の如く判決する。
以上は当小法廷裁判官全員一致の意見である。
検察官 安平政吉関与
昭和二四年四月一九日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎
裁判官 井 上 登
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裁判官 島 保
裁判官 河 村 又 介
裁判官 穂 積 重 遠
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